FYI.

This story is over 5 years old.

ジェシー・アイゼンバーグ主演の新作『嗤う分身』、その驚きの映像表現に迫る

イギリスの映像作家、リチャード・アイオアディの長編第2弾となる『嗤う分身(原題:The Double)』が11月から全国公開決定。今回ご紹介するメイキング映像では、映画が描く独特な世界をより深く知るためのポイントが、監督やVFXプロデューサーをはじめ関係者たちのインタビューを元に明かされている。

ドストエフスキーの名作を、膨大なアイディア&テクノロジーで映像化

こじらせ系青春映画『サブマリン』(11年)で脚光を浴びたイギリスの映像作家、リチャード・アイオアディ。彼にとって長編第2弾となる『嗤う分身(原題:The Double)』は、昨年の東京国際映画祭でお披露目され大きな話題となった作品で、晴れて11月からの全国公開も決定した。今回ご紹介するメイキング映像では、そんな『嗤う分身』が描く独特な世界をより深く知るためのポイントが、監督やVFXプロデューサーをはじめ関係者たちのインタビューを元に明かされている。

主人公は、ジェシー・アイゼンバーグ(※1)演じる不器用で気弱な青年サイモン。ある日、彼の職場に自分と瓜二つ(ドッペルゲンガー)の男=ジェームズが入社する。サイモンとは真逆の性格で仕事は優秀、周囲からの人望も厚いジェームズは次々とサイモンのお株を奪っていく――という物語は、監督いわくドストエフスキー(※2)の『二重人格』からインスピレーションを受けたという。

Advertisement

Director Richard Ayoade speaks with actor James Fox

決して日光が射し込まない不穏なトーンと、現代的とも近未来的とも呼べる時代を特定させないシュールな空間設計、そして記録装置を駆使したカメラワークなど、膨大なアイディア&テクノロジーによって生まれた執念の映像表現には、眼から鱗の連続だ。ホラーとコメディが紙一重で交わった挑戦的な映画『嗤う分身』。ぜひスクリーンで、その不条理ワールドを堪能してほしい。

Photos by Dean Rogers, videogame stills courtesy of Framestore

脚注:

(※1)ジェシー・アイゼンバーグ:1983年生まれ、ニューヨーク出身の俳優。Facebookを創設したマーク・ザッカーバーグらを描いた映画『ソーシャル・ネットワーク』(10年)で主演を務め、第83回アカデミー賞・主演男優賞にノミネート。一躍トップ俳優の仲間入りを果たした。

(※2)フョードル・ドストエフスキー:19世紀後半のロシア小説を代表する文豪にして思想家。代表作は『罪と罰』、『白痴』、『悪霊』、『カラマーゾフの兄弟』など。